月魚 （月魚） 三浦しをん

まずは、三浦しをんさん受賞おめでとうございます。
でも、この本を買った時はそんなのまったく知らなかったのですよ。
あとで知って、三浦しをんの本はこれしか読んだことがなかったので「ふぐぁっ！？」となりました。

出会いは、”なついち”の棚に一冊だけあってなんかタイトルが好きだなーと思い何の気なしにあらすじを読んでみて、
「二人は幼い頃から、密かな罪の意識をずっと共有してきた―」とか
「幼い二人は兄弟のように育ったのだ。しかし、ある夏の午後起きた事件によって、二人の関係は大きく変わっていき…。」
というところになんとなくセンサー（もちろんBL対応）が反応（笑）

中をぱらっとみたら…！！

「昨夜はよくお休みになれました？部屋が寒かったかしらと気になってたんです」
「いえ、熱いぐらいでしたよ」
　瀬名垣は湯気を顎に当てつつ、澄まして答えた。炬燵の中で、真志喜の強烈な蹴りがスネに入った。

本当に偶然開いたページがこれ。
きゃあ！（黄色い声）と思い隣で他の本を物色していた友人に急いで報告。
これは買うしかないでしょ。運命だよ。
と言われふらふらとレジへ行ってしまったのです。。。


古本屋の当主、真志喜と同じ古本業を営む瀬名垣が主人公。
文庫版だと短編がもう一つ入っていて、３篇からなっています。

内容はなーんかBL風なんだけど、BL読んでる人的には「ぐあぁー！！もっと思いっきりばっちりかいちゃってー！！」な感じです。
でも、真志喜ちゃん（笑）（男です）が普段着流しを着ていて、色白だったり、瀬名垣は同じ業界の一部の人には”せどり”と呼ばれてさげずまれてるんだけど、何と言われてもさらっと言い返したりして中々ぐっとくるるものがあったり。

最近良いのからあれな感じまで幅広くなりすぎている（又は当たりはずれが激しいとも言う）BL本に食傷気味だったので、さらっとしてて口どけさっぱりといった感じでした。

でも思わず、もうちょっと長くー（短編だから…）とか、書かれてない夜がきになったりーとBLを求めてしまったりしたくなります。

他の人のレビューをちょろっと覗いてみると、普通に買った人の中にはやっぱり「何だこれ！？」と思う人もいたり、エッセイ（？）では三浦さんがBLが結構好きという風に書いているらしくそれを知っている人は納得という感じで賛否両論ですが、私的ちょっとお勧めです。


三浦さんもっとこういう感じの書かないかなー（えへ